2007/08/10 「木造3階建」

 

上棟式後しばらく現場に行けなかったのですが
明日からお盆の休暇に入ってしまうので
今朝、様子を見に行ってきました。

20070810-2

↑今朝の大工さん。床の28mm厚の合板を釘で留めていました。

お盆中の天候等を考慮し屋根の下地と防水紙までは
やっておく事にしています。

20070810-1

↑南側の急勾配の屋根下地の構造用合板が見えます。
登り梁が455mmピッチで入っています。
こんな形で梁が見えてても良いかなぁ等と…。

こうして軸組を眺めていると内部にこのままの姿を
出したくなってきてしまいます。
特に天井面に梁の姿が見れたら良いだろうな、とか
天井の合板もそんなに汚くないな、とか色々考えて
しまいます。

『しまいます』と云ったのは、現在はそうなって
いないから。何故なっていないか?というと
法律の話しになってしまいますが、今回の敷地は
準防火地域という指定を受けており、そこに建てる
建物で地上3階建のものは最低でも準耐火建築物以上の
耐火性能に関する基準をクリヤしていなければなりません。
準耐火建築物というのは建物の耐火性能について
例えば外壁ならば通常火災の45分の加熱時間に耐えうる
性能を有しているとか色々ハードルがあります。
木造の場合は柱や梁が可燃物ですので、そのような
法律で定めている性能を確保するのは少々面倒です。

幾つかの方法がありますが、一番手っ取り早い方法が、石膏ボード
等の耐火性能のあるボード類で覆ってしまうという方法。
他にも『燃え代』といい35mm程、柱や梁の断面を大きくし
準耐火構造にするという方法もあります。
また準耐火構造の認定をうけている骨組(工法)を採用するという
方法もあります。コストの問題から私はまだ採用した事はないのですが
とても魅力的で色々な可能性を持っている工法なので、機会があれば
是非と思っています。

他にも3階建てになると2階建て以下の場合と比較して
勝手が違うことが、しばしばありますので機会があるごとに
触れていきたいと思います。

話しが長くなってしまいましたが、今回は上記でふれた
手っ取り早い石膏ボードで被覆する方法を採っていますから
木造の柱や梁を露出できないのです。
もともと内装も自分達でホタテパウダーという内装材を塗るつもりでしたし、
もう少し無機質な白い空間をイメージしていましたので
それでも良かったのでした。

しかし先日の上棟式で職人さんの頑張りをみて、
現場でワクワクしてしまった私に、最初に触れたような
梁や天井を今のまま現しにする誘惑がヒタヒタと近寄って
来たのです。
しかし、上棟式の祝宴中に、ある大工さんが『このまま出しても綺麗
だよな・・』といった時に、工務店の社長さんが間髪入れず
『その気になるから余計なこと云うな!』と冗談交じりに云ったのは
まさに的を得た発言で、その言葉に私は、ズルズルとしり込みする事に
なってしまいました。

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